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相続において、遺言の影響力が大きいことは良く知られているとおりです。しかし、具体的にどの程度、どういった部分に影響を及ぼすのかを詳しく知っているは少ないように思います。また、どういった場合に取り消されるのか、確実に実行するにはどうすべきかなども、あまり知られていない内容です。ここでは、これら遺言書にまつわるさまざまな事柄を解説していきます。

遺言書は万能ではない

冒頭でも説明したように、遺言書は相続の場において非常に大きな力を持っています。それだけに「遺言書が全てを決める」と誤解している方が多いのも事実です。実は、遺言書は万能ではありません。内容が取り消されることも、確実に執行されないこともあります。
 

遺言が取り消される場合

遺言書は、基本的に自由に作成できます。特に、自筆証書遺言(被相続人が自ら作成する遺言書)は、堅苦しく考える必要はありません。ただし、民法で定められたルールを守っていないと「取り消し(無効)」になる可能性もあります。そのルールとは、以下のようなものです。

  • 1.全文が自筆ではない
  • 2.日付、氏名、押印が揃っていない
  • 3.訂正や加筆、削除などの形式が守られていない
  • 4.遺留分が考慮されていない
  • 5.日付が最新ではない
  • 6.実際に残っている財産が異なる
  • 7.被相続人の判断能力が正常ではない
  • 8.遺言作成者が15歳未満であるケース

このなかで特に注意してほしいのが4番目の「遺留分」に関することです。遺留分とは、一部の法定相続人に対し「必ずこの分だけは相続できますよ」という境界線と考えて良いでしょう。言い換えれば「最低保証額」のようなものです。この遺留分を全く考慮していない場合、その遺言書は取り消しになる可能性があります。

また、遺言書の作成者が高齢者である場合は、7番目の「判断能力」についても考慮しておきましょう。被相続人は遺言書を正常に作成するための意思能力が求められます。これを遺言能力と呼び、遺言能力が無い状態で作成した遺言書は無効となる可能性が高いのです。高齢で認知症を発症している場合は、遺言能力の有無が問題になることがあります。医師から診断を受けるとともに、ぜひ弁護士へも相談してみてください。

遺言書の内容を確実に実行するには?

遺言書に記載された内容は、本当に実行されるとは限りません。そこで、より確実性を高めるために「遺言執行者」を指定することができます。遺言書の内容を実現するための手続きを代行してもらう人、と考えて良いでしょう。遺言執行者が代行する手続きは、主に以下のようなものが該当します。
 

遺言執行者の役割

  • ・預貯金の解約・名義変更
  • ・不動産の名義変更(登記の移転など)
  • ・株式の名義変更等
  • ・子供の認知や相続人の廃除・取消

さらに遺言執行者が指定されていると、相続人の勝手な行動を抑制する効果もあります。これは民法の第1013条が根拠です。

“民法第1013条 (遺言の執行の妨害行為の禁止)
遺言執行者がある場合には、相続人は、相続財産の処分その他遺言の執行を妨げるべき行為をすることができない。”

遺言執行者を指定することで、相続人が勝手に財産を処分したり、遺言の執行を妨害したりといった行為を防げるのです。ただし、遺言執行者は、強力な権利と重大な義務を負うため、慎重に選ばなくてはなりません。こちらも、身内に適任者がいないようであれば、弁護士などの専門家へ依頼するのが良いでしょう。

 

公正証書遺言のススメ

遺言書の取り消しや内容の不実行を含めて、できるだけ後々のリスクを減らしたいのであれば、「公正証書遺言」がおすすめです。公正証書遺言は、遺言者が口頭で伝えた内容を元に「公証人」が作成する遺言書です。また、証人2名が必要であったり、原本は公証役場に保管されたりと、自筆証書遺言よりも確実性が高い遺言書といえます。もともと法的に有効であることが確認できているうえ、隠蔽・偽造・変造のリスクもありません。

もし遺言書の作成や内容の執行について何らかの不安があるようであれば、公正証書遺言の作成を含めて弁護士へ相談を持ち掛けてみてください。

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